2014年度第2回研究会

2014年度 第2回研究会のご報告

2014年度第2回研究会が、愛知教育大学教育未来館にて2015年2月21日(土)に開催されました。昨年の9月にできた新しい会場で、会員以外も含めた大学教員や現職教員、学生参加のもと、10件の研究発表が行われました。

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今回の研究会のテーマは「ICTを活用した教育を促進するための支援・教育実践/一般」でした。このテーマを設定したのは、教育の情報化によって電子黒板やタブレットPC等が学校に整備されつつありますが、どのようにICTを活用すればより効果的なのか、使ってみてどのような問題がありどのように改善が必要か等、ICTを活用した教育を促進するためには様々な課題が残っているからです。

このようなテーマのもと、関連する多くの研究が発表されました。まず、現状や問題把握を通して、どのような支援が必要かを明らかにする発表がありました。具体的には、高等教育においてARコンテンツ制作や、Google Classroomを活用した授業実践を通した授業デザインについての研究、教師がどのようなコンテンツを利用しているか、検索や活用に際して教師はどのような課題を感じているかを質問紙調査を通して明らかにした研究、教師のICT指導力にメディア情報リテラシーの学習がどのように効果があるのかの研究、教員養成課程の教育実習におけるICT活用に関する研究、がありました。

また、紙とICTを併用したり、比較したりする実践から、それらにどのような効果があるかを明らかにしている研究発表がありました。具体的には、宿題の紙のプリントという従来の学習形態を変えることなく、自動採点や理解度の自動チェックを行う答え合わせ支援システムの開発に関する研究、課題別に分かれて資料を作り、班で共有し、最後に1つの資料としてまとめ理解を深める学習を、紙媒体中心とタブレットPCで比較した研究、紙の教科書や黒板やノートを用いた従来の学習方法と、Web検索とSNSを活用したICT活用型の学習方法とを比較した研究、が報告されました。

全体を通して、ICTを活用した教育という共通点を持ちながらも、初等教育から高等教育、教師教育と対象も幅広く、取り扱う内容や目的も様々でありましたが、質疑応答の時間には多岐にわたる視点からの活発な発言をいただき、有意義で充実した時間となりました。本研究会にご参加いただきました皆様に改めてお礼を申し上げます。

(文責:愛知教育大学 梅田恭子)

テーマ「ICTを活用した教育を促進するための支援・教育実践/一般 」

研究委員会 国内研究会担当 委員長 浅井和行,本企画担当 梅田恭子

近年,文部科学省や総務省によって教育の情報化に関する取り組みが進められています.特に,ICTを活用した教育を促進するためのハード面・ソフト面からの整備が進められています.ハード面では,先進的な市町村,学校での試行的な利用を経て,全国の小中学校に電子黒板やタブレットが普及しつつあります。一方,ソフト面では、教員のICT活用指導力向上のための研修カリキュラムの開発や各自治体の教育センターなどによる研修が進められています.しかし,ICTを活用した教育の推進を阻害する要因がハード面・ソフト面ともに存在し,それらをどのように解決すべきかが課題となっています.

そこで今回は,ICTを活用した教育に関わる支援システムや実践等を広く募集し,議論できる機会としたいと思います。また,このテーマに限らず広く本学会の研究分野に関わる発表も歓迎いたします。

■ 日時 2015年2月21日(土曜日)午後1時から4時(予定)
■ 場所 愛知教育大学 教育未来館3F 多目的ホール
  住所:愛知県刈谷市井ヶ谷町広沢1
  http://www.aichi-edu.ac.jp/access/index.html
  名古屋駅~名鉄知立駅(名鉄名古屋本線 特急20分)
  名鉄知立駅~愛知教育大学前(名鉄バス20分)愛知教育大学前下車

■ 主催 日本教育メディア学会  後援 国立大学法人愛知教育大学
■ 参加費 資料代1,000円

■プログラム:
・研究発表 前半 13:00~14:40
  1. 学生のARコンテンツ制作における支援のデザイン
    今野貴之(明星大学)、岸磨貴子(明治大学)
  2. ポケットプロジェクタを用いた答え合わせ支援システムの試作
    稲垣宏、岡本拓斗(豊田工業高等専門学校)
  3. 紙媒体中心の学習と学習支援システム中心の学習の比較
    岩崎有朋(岩美中学校町立岩美中学校)、中川一史(放送大学)
  4. 中等教育における新聞記事web検索とSNSの活用 -紙の新聞の場合との比較-
    二田貴広(奈良女子大学附属中等教育学校)
  5. 東京学芸大学における教育の情報化に対応した教員養成の試み
    坂東宏和(東京学芸大学・獨協医科大学)、加藤直樹、 藤原裕(東京学芸大学)

・研究発表 後半 14:55~16:35
  6. 教師のためのICTコンピテンシーへのメディア情報リテラシーの効果
    和田正人(東京学芸大学)
  7. Google Classroomを活用した反転授業のデザインと実践
    岩崎公弥子(金城学院大学)、大嘴陽、加藤大(株式会社ハンテンシャ)
  8. 英語多読学習者の脳血流・自律神経による評価の試み
    村上静子、高尾拓弥、伊藤敏、大石晴美、鷲野嘉映(岐阜聖徳学園大学)
  9. 体験の種類における情報モラル指導効果の検討
    梅田恭子、加古雄太郎、野崎浩成、江島徹郎(愛知教育大学)
  10. 教員および児童生徒のコンテンツ検索・活用行動に関する調査
    稲垣忠(東北学院大学教養学部)、今野貴之(明星大学)、山本朋弘(熊本県教育庁)、大西智彦(千歳市立勇舞中学校)、
    境美樹(NTTレゾナント株式会社)、川本保(NTTラーニングシステム株式会社)

・全体リフレクション 16:35~16:50

(第2回研究会 会場担当 愛知教育大学 梅田恭子)